二項定理と二項分布(binomial theorem and binomial distribution)
二項定理
下記の数式で表される定理のことです。
これは各項の係数が組合せの公式 ${}n\mathrm{C}{k}$ に従うことを示しています。
ベルヌーイ試行と二項分布
以下が成り立つとき、これをベルヌーイ試行と呼びます。
- 一度の試行で「成功・失敗」のように2種類の事象だけが生じる
- これらの事象が独立
- これらの事象の確率が常に一定
コイン投げで考えます。
「表:1、裏:0」として、5回の試行について
となります。
あることの生じる確率が
となります。
この確率を二項分布と呼び、
そのほか、二項定理および
と示すことができます。全確率が
いま確率変数
となります。
の証明
期待値は「とり得る値すべてにおける値とその確率の掛け合わせの総和」であるので、
ここで、
の証明
分散の定義より
と変形できる。いま
分散の公式より